※本サイトは 『初級公務員社会科学の完全マスター』 の内容を引用しています。

国富と国民所得

未分類

(1)フローとストック

▶国民経済の把握

 ①国民所得統計–国の経済の実態をとらえ分析し有効な経済政策を立てるために、国民所得統計が利用されてきたが、一定期間の経済の流れ(フロー)対応したもので、いままでの蓄積(ストック)を評価していない。

 ②フローとストック–フローとは一定期間内に新たに生産された財・サービスの量やその収益の分配・支出であり、ストックとは経済活動を支える土地・資本・設備・金融資産などの蓄積された量をさす。

▶ストック

 ①国富–土地・森林・地下資源など再生困難な有形財や機会や建物などの純固定資産、在庫などの合計をいう。

 ②国富の意義–国民資本といわれ国民所得を生み出すもとでである。また、国民の個人資産ばかりでなく社会資本も含まれているから、生活の豊かさや国民福祉の発展度を表す。

(2)国民所得

▶国民所得

 ①国民所得–1国の経済力を1年間に生産された財貨とサービスの合計としてとらえるもので、国民経済の規模や年次比較をすることで経済成長の度合いを知るとともに、他の国の経済活動との比較ができる。

 ②国民所得の計算

 国民総所得(GNI)=総生産額ー中間生産物

 国民純生産(NNP)=GNIー減価償却費

 国民所得(NI)=NNPー間接税+補助金

▶国民所得算出の考え方

 ①国民総所得(GNI)–1国の農業、製造業、商業など全産業部門の生産物(サービスも含む)をその時の市場価格(間接税込み)で合計したものが総生産額である。この場合、一つの企業が他の企業から購入した原材料や半製品などの中間生産物が重複計算されているから、これを除くと、最終生産物の価格の合計値が得られる。これがGNIである。すなわち、GNIとは、1国の経済が1年間に新たに生み出した財貨・サービスの総額であり、その国の経済成長の規模を示し、経済成長測定の尺度として利用される。

 ②国民純生産(NNP)–物を生産すると機械や設備は使用するに伴って年々すり減る。価格の中にはこうした固定資本の損傷・摩耗のための費用、すなわち減価償却費(資本減耗引き当)が含まれている。これをGNIから差し引くと、生産過程で生み出された正味の価値、すなわち、付加価値が得られる。これが国民純生産(NNP)。

 ③国民所得(NI)–付加価値の合計としてNNPが得られたが、さらにこの中には消費税などの税金がかかっているため、市場価格がその分だけふくらんでいる。また逆に政府が補助金を出しているため、実際より安くなっているものもある。これを差し引いたり足したりして得られるものが、一国で1年間に生産活動によって生み出された真の価値、すなわち国民所得(NI)である。

(3)三面等価の原則

▶国民所得(NI)の分類

 ①生産国民所得–生産面からとらえる。産業別国民所得ともいい、第1次産業、第2次産業、第3次産業の総和である。

 ②分配国民所得–生み出された新たな価値が個人・企業・政府にどのように分配されたかの面でとらえる。賃金、地代、利潤などの総和である。

国民所得の諸概念

 ③支出国民所得–分配された所得が家計・企業でどのように消費され、投資されたかの面でとらえる。個人消費と民間投資、政府支出の総和となる。

 ④三面等価の原則–①~③は国民所得を違う角度から考察したにすぎず、相等しい額となる。このことを三面等価の原則という。

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